お薬を処方された時、またはドラッグストアなどでお薬を買って自分で飲む時、いくつかの注意点があるのをご存知でしょうか?
お薬は正しい飲み方をしないと、効果が半減、またはほとんど効かなくなってしまいます。
なんとなくうろ覚えで、適当に飲んでいらっしゃる方もいると思います。ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、今回、お薬服用時の注意点をおさらいしてみましょう。
【1】抗生物質
抗生物質は抗菌作用を期待して用いるもので、歯科では、抜歯の後の感染予防、歯肉などに腫れがある時等に処方されます。
抗生物質は服用後、血液中に溶け込んで全身に運ばれます。飲んだ直後から血中濃度が上がり、ある程度の時間でだんだんと減少していきます。ですから、減少しきらないうちに次のお薬を飲まないといけない訳です。これがだいたい8時間程度に設定されている為、毎食後の1日3回と決められている事が多いのです。
ですから、一度飲み忘れたからといって、次に2倍の量を飲んでしまうと、血中濃度が高くなり過ぎて、かえって身体には良くありません。飲み忘れた時には、次回から正しく飲めば大丈夫ですから、きちんと容量を守るようにしましょう。
また、痛みや症状が軽くなったり、なくなったからといって、途中で服用をやめるのはいけません。お薬で一時的に良くなったように見えるだけで、またぶり返す事もあるからです。
決められた容量や間隔を守って、飲み切るようにして下さい。
【2】消炎鎮痛剤(痛み止め)
痛み止めは、痛みがある時、歯を抜いた時などに、炎症のある部位を抑えていく効果を期待して処方されます。
痛み止めは自分で痛みがおさまったと思ったら、服用を中止して大丈夫です。残りは取っておいて、また歯が痛んだ時等に使う事ができます。頭痛や他の痛み等にも効くはずですが、歯以外の痛みの時にはお医者さんに相談なさることをお勧めします。
また、痛み止めは強いお薬もある為、胃腸の弱い方ですと、食事の合間でお腹が空っぽの時に飲むと、気持ちが悪くなり、吐き気をもよおすことがあります。その際には、牛乳やヨーグルトなど、軽いものをお腹に入れてからの服用をお勧めします。
1回分を飲んでも効かないからとすぐにもう1回分を飲む方がいらっしゃいますが、たて続けに飲むとお腹に負担がかかります。
痛み止め自体、すぐに効くものではなく、やはり血中に溶けて全身に運ばれてから、炎症のある部位に効いたり、神経に作用したりしますから、最低でも30分から1時間は様子を見て下さい。そして次を飲むまでに、最低でも3時間、出来れば6時間空けるようにした方が良いです。
【3】軟膏(塗り薬)
口内炎が出来たり、入れ歯が当たって傷がついた時等に塗り薬を出す事があります。
基本的に歯磨き後等のきれいなお口の中に塗るようにして下さい。綿棒か清潔な指で塗りましょう。
傷の大きさにもよりますが、1回分は小豆大くらいです。たくさん塗ったからといって早く治る訳ではありませんし、健康保険で出せる量が決まっている為、なくなったからといってすぐに次を出せないのです。(基本的には一ヶ月に1本です)
また、塗った後30分から1時間は飲食を避けて下さい。せっかくのお薬が流れていってしまうからです。
【4】お薬全般
お薬は胃の中で、または腸まで運ばれてから溶けて効き目を発揮しますが、飲む時には必ずお水か、ぬるま湯で飲むようにしましょう。お茶やジュース、コーヒー等で飲むとPHや濃度が変わったりして、効かなくなる事もあります。
また、出来れば180ccくらいのお水と共に飲んで、しばらくは上半身を起こしていることをお勧めします。寝ながら飲んだり、すぐに寝てしまうと、お薬が食道で引っかかったりして、胃まで運ばれないことがあります。
使わなかったお薬や飲み切らなかったお薬の保管方法ですが、薬袋に入れて冷蔵庫に入れておくことをお勧めします。お薬は熱により変成することがあります。夏の暑い日に室内に放置したり、直射日光があたるところに置くのは危険です。
使用期限ですが、製造年月日から2年以内が目安です。医院で処方される時にはすでに製造から何ヶ月か経っているので、処方されてから1年か1年半くらいを目安にして下さい。
いずれにせよ、わからない事がありましたら、ご遠慮なさらずにスタッフへお声をかけて下さいね。
最近のブログ記事
entryの検索
カテゴリ
- 一般歯科(虫歯・神経・歯周病の治療等) (0)
- マタニティー歯科・小児歯科 (0)
- 口腔外科(破折・外傷の治療等) (0)
- 入れ歯・ブリッジ・インプラント (0)
- 矯正歯科(歯並びの治療) (0)
- 審美歯科 (0)
- 予防歯科・定期健診 (0)
- その他 (2)